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オネーギン

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東京バレエ団「オネーギン」
主演:エヴァン・マッキー、吉岡美佳

これは・・・・・、なんといっていいか、
素晴らしいの一言でした。

第一回の世界バレエフェステイバルで、最後の手紙のパドドウを見て・・・・、
それまでバレエと言えば「白鳥」だの「眠り」だのって、おとぎ話の王女様と王子様のお話をきらきらしく、
優美に踊るものと思っていた小娘の私にとって、

成熟した男女の心の絡み合いや擦れ違いを、情感豊かに描き出すものだと知って、
腰が抜けるほどの衝撃を受けたことをはっきりと覚えています。

その後、本家のシュツットガルト・バレエ団の来日にも期待して見に行ったんですが、
フェステイバルほどの感動は得られず、
前回の東京バレエ団の公演も、悪くはなかったけれど、あのパドドウに関しては、「淡白だったなあ」という程度で。


そ・れ・が・・・・・・、
エヴァン・マッキー、すごい!!

オネーギンって、ひとことでいえば 文系のウツ男 なんですが・苦笑、
特殊な傲慢さを身に着けていました。優越感の、しかもおそらくは架空の優越感の、これは結果なのです。
(オネーギンの手紙より)


一幕目、洗練されているけれどもアンニュイで、生きる前から人生に疲れている、飽きているというあの雰囲気は、やっぱりヨーロピアンな男でなくちゃ表現できないんですねえ。
ぴりぴりしてエキセントリックなところ、ちょっとシャーロックを思い出します。
しかも、上から目線のくせに、表面だけはしっかり礼儀を心得て丁寧にふるまうもんだから、田舎娘のタチアナなんていちころで恋に落ちてしまう。

その後の行き違いで友人のレンスキーを決闘で殺してしまい、放浪の旅に出るわけですが、
モスクワに帰ってきて、美しく成熟した女性になっているタチアナを見て、恋に落ち・・・・、
一幕最後のレンスキーのソロは、「フラグが立っている」状態なわけで、涙なくしては見れません。

タチアナって、女としては最高においしい立場なんですよ。
身分も財産もある、しかも優しい夫と安定した家庭を築き、
もう一方では昔自分を振ったオトコが、彼女を見直して激しく迫るという・・・・・。

百点満点の夫と家庭があっても、女って、それだけじゃ満足できない生き物なんですねえ。
女としての人生は、また別物だから。
つくづく業が深い。

一見スマートで魅力的に見えるオネーギンですが、
一幕目、二幕目・・・・・、と、話が進むにつれて彼の皮も一枚、二枚とむけていき、
結局3幕目の最後は何も残らない(マッキー談)・・・・玉ねぎみたいなオトコなわけで・苦笑

でも、そういう男って、やっぱり女を引き付ける魅力があるんですよ。

手紙のパドドウでは、マッキーにリードされた吉岡さんが素晴らしく情熱的で、
マッキー言うところの「マジカル」が確かに起きていました。

成熟した女性に成長したタチアナにとって、オネーギンの正体は見えている。
だからこそ、すんでのところで理性が立ち戻る。
この後、タチアナに捨てられたオネーギンは自殺するわけですが、彼はレンスキーを殺した時点で、とっくに
自分も死んでいると言えるわけで、


タチアナは、ずっとオネーギンを引きづって生き続けるでしょう。
でもその心の傷が、彼女を女性としてより美しくさせるともいえるわけで・・・・・、


まあね、
恋のだいご味って、つらさに耐えることですから・・・。
耐えきれない人は、大人の恋をしちゃいけませんね。

おばさんにも、自分が女であることを思い出させてくれて、
久々にどきどきする舞台でした☆
プロフィール

真島久美子

Author:真島久美子
エッセイスト
56年生まれ、東京育ち
武蔵大学人文学部卒
漫画家としてデビュー後、
30回以上のお見合いを経て結婚、その体験を「お見合いの達人(講談社)として出版、ベストセラーに。
他には「たたかう!落ちこぼれママ」「兄弟は他人の始まり~介護で壊れゆく家族」「やっぱり公立!それでも私立?」など。
趣味は茶道、バレエ鑑賞
夫ひとり、娘ふたりの4人家族

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